BioStar X の「トリガーに対する動作」は、設定する場所が2か所あり、処理される場所と使えるイベントが異なります。
特に、端末詳細設定から設定するトリガーは、イベント一覧に表示されていても、端末単体では動作しないものがあります。
本記事では、2つの設定場所の違いと、弊社で検証した「動作するイベント/動作しないイベント」をご紹介します。

(検証環境:BioStar X 1.0.2。1.0.3 でも同じ動作であることを確認しています。)


1. 2つの「トリガーに対する動作」の違い

[設定 > トリガーに対する動作](BioStar X サーバーで処理)

  • 設定 > アクセス管理 > トリガーに対する動作 から設定します。
  • 端末・ドア・高度なアクセスコントロール(ゾーン)のイベントをトリガーにできます。
  • 動作は 端末/ドア/BioStar(メール送信など)から選択できます。
  • BioStar X サーバーとの通信が前提です。

[端末詳細 > 詳細設定 > トリガーに対する動作](端末内で処理)

  • 設定 > 端末 で端末を選択し、詳細設定 の トリガーに対する動作 で +追加 をクリックします。
  • 動作は 出力(リレー)/警報音/端末ロック から選択できます。
  • 端末内で処理されるため、BioStar X との通信が切れた状態でも動作します。これが最大のメリットです。


2. 端末詳細設定のトリガー:検証結果

イベント一覧はイベントログの全イベントがそのまま表示されているため、端末単体では発生しない(再現できない)イベントも含まれています。動作は「警報音」で確認しました(CoreStation はリレー出力で確認)。

動作したイベント(主なもの)

  • 認証:1:1 認証成功(カード)、1:1 認証失敗(カード)、二重認証失敗(タイムアウト)、認証失敗(サーバーマッチングOFF)
  • ドア:ドア施錠、ドア解錠
  • 端末の状態:タンパーON、BioStar 切断、ネットワーク切断、DHCP 接続、AC電源障害/AC電源正常(CoreStation 20)
  • 端末の操作:端末ロック/ロック解除、管理者メニュー表示、管理者認証失敗、端末再起動、端末時間変更、イベントログクリア
  • ユーザー:ユーザー登録成功、ユーザー部分更新成功、顔重複
  • 体温・マスク:マスク未検出、異常温度検出(FaceStation F2/FaceStation 2)
  • その他:人数制限違反(人数最大数、入室端末に設定した場合のみ)、スケジュール施錠違反検知、フロア有効化/通常化

動作しなかったイベント

  • ゾーン(高度なアクセスコントロール)関連:火災報知ゾーン、アンチパスバックゾーン、タイムドAPB、スケジュール施錠ゾーン警報クリア、警戒開始 など
  • ドア開放、未認証ドアオープン
  • 端末切断検知、RS-485 切断、入力検知OFF
  • 端末起動、工場向け初期化、ネットワーク設定以外を初期化、端末リセット
  • タイムゾーン変更
  • スーパーバイズド入力(オープン/ショート)(CoreStation 40)

ゾーン関連の機能は BioStar X サーバーとの通信を前提としているため、端末詳細設定のトリガーでは利用できません。


3. 設定 > トリガーに対する動作:検証結果

動作は「メール送信」で確認しました。ゾーン・ドア・端末のイベントは、検証したものはほぼすべて正常に動作しました。

  • ゾーン:点呼招集警報、人数制限(最大人数・警報レベル1/2・利用可能)、インターロック認証拒否警報、侵入検知、スケジュール施錠警報、火災警報、アンチパスバック警報、ロールコール開始/終了
  • ドア:時間指定APB警報、ドア開放警報、未認証ドアオープン警報、ドア開放、未認証ドアオープン
  • 端末:認証成功・失敗、アクセス拒否、タンパーON、AC電源障害、RS-485 切断、RTSP 切断/接続、端末再起動、端末切断検知 など

なお、メールの件名・本文では、一部のイベント名がイベントログと異なる表記で届きます(例:侵入検知 →「警戒検知」、点呼招集警報検出 →「マスタアラームが検出されました」、火災警報検出 →「火災アラームが検出されました」)。


4. 使い分けのポイント

  1. BioStar X との通信が切れても動かしたい、端末単体で完結するイベント(タンパー、認証失敗、端末ロックなど)→ 端末詳細設定
  2. ゾーン(火災報知、APB、人数制限、点呼など)や、メール送信など BioStar X 側の動作 → 設定 > トリガーに対する動作

なお、本記事の結果は弊社検証環境(主に BioStation 3、FaceStation F2/FaceStation 2、CoreStation 20/40、BioEntry W2)での結果です。端末の機種・ファームウェアバージョンによって結果が異なる場合があります。また、イベント一覧のうち、重複するイベントや実運用で使用しないと判断したイベント、検証環境で再現できないイベントは検証していません。ご利用の際は、事前に実機で動作をご確認ください。