対象バージョン: BioStar2 v.2.9.3 以降


BioStar2 v2.9.3 から、新たに【バックアップ&リストア】機能が導入されています。

この新機能により、BioStar2の重要なデータをより便利に、簡単にバックアップすることができます。


BioStar2 v2.9.4 もしくは v2.9.5 でこの機能に関する問題を抱えている場合、下記のリンクの記事を参照してください。
[Known Issue] BioStar 2リストアツールでデータベースのリストアに失敗(V2.9.3からのアップグレード)



背景


BioStar2 v2.9.2 以前のバージョンでは、予想外の事態に備えてデータベースやenckeyファイル等の重要なファイルのバックアップを取得するためには、バックアップ取得作業を手動で行う必要がありました。しかし、これらは大変に手間のかかる作業であり、また必要なファイルが見つからないなどの問題が発生する可能性がありました。


注意事項

- MSSQL データベースとBioStar 2 を別々のPCにインストールしている場合、BioStar 2 システムバックアップ

および リストア機能は使用できません

- バックアップを取得したときの BioStar2 のバージョンが、現在の BioStar2 のバージョンと異なる場合、リストアは実行できません。


概要


1. バックアップ:

BioStar2の設定にある新機能の ”SYSTEM BACKUP” を使用することで、必要なデータを自動的かつ定期的にバックアップすることができます。


備考

この機能を使用すると、現在稼働しているBioStar2 から以下のデータおよびファイル、dがバックアップされます。


  1. Database(データベース) 
    1. AC(アクセスコントロール)
    2. TA(勤怠機能)
    3. Video(ビデオ機能)
  2. Folders (フォルダ)
    1. cert
    2. lic
    3. util - パスは "system.conf" を参照
    4. imagelog
    5. upload (C:\Program Files\BioStar 2(x64)\nginx\html)
       --> このフォルダは該当するファイルが存在する場合のみ作成されます。また対象のファイルはBioStar 2 でグラフィックマップビュー機能を使用している場合のみ生成されます。
    6. conf (C:\Program Files\BioStar 2(x64)\nginx)
    7. records (C:\Program Files\BioStar 2(x64)\ve)
    8. db (C:\Program Files\BioStar 2(x64)\ve)
  3. CONF files (設定ファイル)
    1. setting.conf
    2. system.conf
    3. server_url.conf
    4. log.conf
    5. sysbackup.conf


2. リストア(復元):

C:\Program Files\BioStar 2(x64) にある復元用アプリケーション "biostar-restore" を使用することで、バックアップデータをリストアすることができます。


機能案内


1. バックアップを自動作成する周期の指定

Automatic System Backup (自動システムバックアップ)の Frequency (周期) を選択することで、自動的にバックアップファイルを生成する間隔を設定できます。


備考

Frequency (周期) で選択できる項目は、"使用しない"、"日ごと"、"週ごと"、"月ごと"の4つです


  1. Not Use (使用しない): この設定にした場合は、定期的かつ自動的なバックアップの作成は行われません。ただし、General (一般) の Backup Now (今すぐバックアップ) をクリックすれば、バックアップを作成することが可能です。
  2. Daily (日ごと): 毎日、指定した時間バックアップが作成されます。
  3. Weekly (週ごと): 毎週指定した曜日の、指定した時間にバックアップが作成されます。
  4. Monthly (月ごと): 毎月指定した日付の、指定した時間バックアップが作成されます。



備考

General (一般) の、赤線で囲った以下の部分で、最後に作成されたバックアップの作成日時を確認できます。



2. バックアップファイルの保持数設定

General (一般) の "Number of Backup Files to Keep" (バックアップファイル保存数) の項目で、保存しておきたいバックアップファイルの最大数を設定することができます。

作成されたバックアップファイルの数が、ここで設定した数値に達すると、一番古いバックアップデータが自動的に削除されます。


備考

入力可能な数値は 1~100 です。




3. 復元用アプリケーションを使用したリストア

データのリストアには付属のツールである "biostar-restore" アプリケーションを使用します。このツールは、バージョン 2.9.3 以降のBioStar2 をインストールする際、以下のフォルダに自動的にインストールされます。

 C:\Program Files\BioStar 2(x64)

データリストア用のこのツールはBioStar2 からは切り離されているため、設定に問題があった場合やデータベースの異常が原因でBioStar2が正常に動作していない時でも、データのリストアを行うことができます。



4. 復元可能かどうかはバックアップデータ作成時のバージョンに依存する

稼働中のバージョンより古いバージョンの BioStar2 で生成されたバックアップデータでは、リストアが行えません。


例)
バージョン 2.9.3 でバックアップを生成した場合、そのバックアップデータはバージョン2.9.4以降のバージョンのBioStar2 ではリストアできません。


備考

上記の制限については改善を検討していますが、具体的な予定については未定です。




注意事項


MSSQL を使用している場合、Server Role database user  sysadmin 割り当てていない場合、以下のような2種類の警告メッセージが表示され、どちらの機能も正常に動作しません。

上記のパターンに該当する場合、まずは sysadmin が user に割り当てられているかご確認ください。



エラーコード 1. 

SYSTEM BACKUP を行った際



エラーコード 2.

biostar-restore ツールを使用した際




運用手順


手順 1. バックアップを取得する(手動での運用を例とする) 


1-1. 

Settings(設定) SYSTEM BACKUP(システムバックアップ) に移動する。


1-2.

Backup Now (今すぐにバックアップ) をクリックする。


備考

Backup File Path (バックアップ先): バックアップしたファイルを保存するフォルダパスを設定できます。既に存在しているフォルダを指定してください。デフォルトでは C:\Program Files\BioStar 2(x64)\Backup となっています。



1-3.

バックアップファイルの保存先フォルダに移動し、バックアップファイルが正しく作成されていることを確認してください。



手順2. リストア


2-1.

C:\Program Files\BioStar 2(x64) にある biostar-restore アプリケーションを実行します。

 


2-2.


1) Maria DB を使用している場合

Select File ボタンをクリックし、リストアしたいファイルを選択してください。その後、Maria DB の管理者パスワードを入力し、Restore ボタンをクリックします。


2) MSSQL を使用している場合

Select File ボタンをクリックし、リストアしたいファイルを選択してください。その後 Restore ボタンをクリックします。


2-3.

以下のポップアップが表示されるので、間違いがなければ Yes をクリックします。


2-4.

リストアが正常に完了すると、以下の画像のようになります。ただし、リストアが正常に完了してもこのポップアップは消えません。リストアが完了したことを確認した後、× でこのウィンドウは閉じてください。


2-5.

リストア完了後、再度BioStar2 にログインし、データの復元がが正常に完了しているか確認してください。